オンラインゲームにおけるコミュニケーション術

思わずシェアしたくなる話
2017.08.01

 ゲームの攻略本を作るうえで、そのゲームを徹底的にやり込むことは欠かせません。しかし、それがオンラインゲームとなると、本を作ることが決まってからプレイを始めたのでは到底時間が足りず、現役プレイヤーの方に満足いく内容をお届けするのは非常に難しいです。
 そのため当社では、ジャンルを問わず普段からオンラインゲームをプレイしているスタッフが数多くいます。といっても業務のためにプレイを続けているというより、“そのゲームをプレイし続けているスタッフがいるからお仕事の依頼をいただけている”ようなところもありますが。

 それはともかく。今回はそんなオンラインゲームの現場から、プレイヤーが日々感じているコミュニケーションの取り方について少し書いてみたいと思います。
 夏休みに入って、この機会にオンラインゲームを始めた方、久しぶりに再開させた方も多いはず。ぜひプレイ前に一度、自分のコミュニケーションを振り返ってみましょう。

「ネチケット」の重要性

 しばらく前に流行った言葉ではありますが、「ネチケット」という言葉をご存じでしょうか。
 これは「インターネット」(あるいは「ネットワーク」)と「エチケット」を組み合わせた造語です。固くいえば、インターネットを通じてコミュニケーションを取る際の礼儀作法となりますが、要は“顔が見えなくてもモニターの向こうにいる相手も自分と同じ人間なので、失礼のないようにしましょう”ということです。

 現実に当てはめれば、初対面の方に道を尋ねられ「あのさ、この場所教えてよ」と言われるのと「すみません、この場所に行きたいのですが教えていただけますか」と言われるのでは、どちらの印象がいいか、ということですね。
 もちろん、親しい間柄となれば話は別ですし、ネット上では陽気なキャラでいたいという人もいるでしょう。必ずしも堅苦しい挨拶をする必要はありませんが、画面の向こうの相手を思いやることが、プレイを円滑に進めることにつながります。

 また、オンラインゲームと一口にいっても、PCで腰を据えてプレイするMMORPGから、テキストでのチャット機能を省くことが多いFPSまでさまざまです。ソーシャルゲームも含めると、交流手段が自己紹介コメントだけのものから、リアルタイムバトルでチャットが重要になるゲームまでさまざま。
 ただ、どんなゲームにおいても相手のコメントやチャットを目にする機会があります。そこに汚い言葉があると、どうしても嫌な気分になってしまいます。ゲームによってチャットの重要性は大きく異なりますが、インターネットが普及してきた現在だからこそ、死語だと思って軽く扱わず「ネチケット」という言葉を頭の隅に置きながらプレイしてほしいなと思う次第です。

インターネットならではのマナーあれこれ

 ここでは特に注意してほしいネチケットをいくつか紹介しておきます。基本的には現実世界でのマナーをもとに考えればいいのですが、なかにはインターネット特有のマナーもあります。知らないと思わぬところでマナー違反を指摘されたり、場合によっては相手に迷惑をかけることもあるので注意が必要です。

①機種依存文字を使わない
 一部環境で表示がうまくされないことがあるほか、場合によってはファイルに欠落が起きたりします。
② 一部、仲間内でしか通じない表現を控える
 限定された仲間内ならともかく、不特定多数の人が参加している場では、それらが理解できなかったり、不快な思いをさせることもあります。
③ 個人情報(機密情報)を流出させない
 個人を特定する情報やプライバシー、仕事上の機密情報などを漏らしてしまうと、名誉毀損で訴えられたり、罰せられる可能性もあります。
④ 荒らし行為をしない
 公序良俗に反するような発言や画像のアップを行ったり、あるいは特定の団体や個人を攻撃するような行為も訴えられたり、処罰の対象となります。また、マルチポストや過剰な引用も荒らしと見られますので要注意。

チャットの種類を知り、恐怖心をなくそう

 「オンラインゲームをやるならマナーに気をつけよう」という話をしてきましたが、変に気負ってゲームをしてほしいわけではありません。オンラインゲームでのチャットが楽しいのも事実。相手の素性を知らないからこそ、顔を見ずに話せるからこそ楽しめる空気、というのもあるでしょう。
 ここで「オンラインゲームで友だちが100人できるコミュニケーション術」なんてものをお伝えできたらいいのですが、人と人とのやりとりになるため、正解がないのがコミュニケーションです。ちょっとしたアドバイスができるとしたら、チャットの種類を知ろう、というのがあります。

・MMORPGの場合
 例えばMMORPGでは、1つのゲーム内にチャットの種類が複数あります。「Say」や「白チャ」などと呼ばれる自分の近くの人だけに聞こえるもの、パーティを組んでいる人だけに聞こえるもの、コミュニティ(ギルドやクランなど)のメンバーだけに聞こえるもの、同じエリアにいる人全員に聞こえるもの、「Tell」や「ささやき」など特定の個人と1対1で話すもの。
 ゲームによって呼び方は違いますし、なかにはローカルルールが作られている場合もありますが、基本的には想定された使われ方でチャットしていれば問題ありません。
 近くの人に助けてもらったらSayでお礼、コンテンツの開始や終わりのときはパーティ向けのチャットで挨拶、レアモンスターが出現してちょっとしたお祭り状態ならShout、フレンドを誘いたいならTellといった感じでしょうか。
 オンラインゲームが初めてだと、話すのが恥ずかしいとか、ルールを知らずに怒られそうという遠慮があるかもしれませんが、どんどん喋っていくことがコミュニティ作りには欠かせない要素です。

・ロビーチャットの場合
MMORPGを例に挙げましたが、ブラウザゲームだとロビーチャットなどと呼ばれるタイプのシステムを採用している場合もあります。これは同じサーバーに現在ログインしている人が見られるチャットのため、話が盛り上がっていて入り込みづらい、静かだと喋っていいのかわからない、といったハードルの高さを感じてしまうかもしれません。
 特にそのゲームを始めたばかりだと、質問したいのに……という気持ちもあるでしょう。ですが仮に質問があれば、思い切って聞いてしまうのがオススメです。チャットでよく喋っている人であれば話ついでに答えたことでお礼を言われれば嬉しいですし、熟練のプレイヤーだって頼られたら嬉しいものです。
 それに新規で始めた方というのは、これから同じゲームをプレイし続ける仲間になる可能性があるため、よく接してくれることが多いです。

 それでも質問に躊躇してしまう人は、話す前に自分の中で「何がどうわからないのか」を簡潔にまとめておくといいでしょう。
 初心者の方に何かを教える際、よくあるのが「何がわからないのかがわからない」という状態で困ってしまうことです。ここさえ解決できれば、熟練プレイヤーにとっては自分が知っていることを伝えるだけなので、あとはチャットするのみです。

おしまいに

 SNSが普及している昨今、オンラインゲームをプレイしながらSNSでも交流しているといった姿は珍しくありませんし、SNSのなかにオンラインゲームのコミュニティを作る人もいます。今起きたことを手軽につぶやいたりと、誰でも情報を発信できる時代のため、チャットに抵抗を覚える人も減っているかもしれません。
 多くの人にチャットの楽しみを感じてほしいと思う反面、ネットが普及した今こそ、モニターの向こうにいる相手を思いやる「ネチケット」を意識していただけたら幸いです。

おまけ:ネットリテラシーとは?
 「ネチケット」を「ネットリテラシー」と混合される方もいるようですが、こちらはまた別物です。ネットリテラシーとはインターネットを使いこなせているかどうかを示すものです。
 たくさんのサービスを利用しているからネットリテラシーが高いということではなく、しっかりとPCのウイルス対策をする、悪質な広告をクリックしてもあわてず対処する、知らないアドレスから送られてきたファイルを無闇に開かないなど、普段の行動も重要です。オンラインゲームではIDやパスワードの盗難といったトラブルがついて回るものですので、パスワードの使い回しは控えるといったセキュリティ面も意識しておくといいでしょう。

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