前回の記事では、ノベルティの活用法から制作の裏側まで、当社の活動を例にとってご説明しました。すると気になるのが、実際にどのようなグッズが喜んでいただけるのか、ということでしょう。
そこで今回はノベルティだけでなく、販売される製品も含めて、どのようなグッズに需要があるのか、当社での実績も加味しつつ、社内アンケートでその実態を探ってみました。
グッズの需要を支えているのは、いうまでもなくアニメやマンガ、ゲームといったライセンスビジネスです。アニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツがヒットし、それらが互いにマルチメディア化されることで拍車をかけ、最終的にはさまざまなキャラクターグッズが展開され、多くの人気を集めていきます。
以前は子どものもの、マニアのものと思われていたグッズも、誰もが親しめるものになりました。観光地ではご当地のお土産とのコラボ商品が販売されていたり、アパレルブランドやコンビニともコラボしたり、それまでは専門店でないと扱っていなかったようなものが、幅広くいたるところで展開されています。もちろん昔から親しみ深い缶バッジやアクリルキーホルダーなどの人気も相変わらず健在です。
このようにたくさんのグッズが世に広まっていますが、それを購入しようと思うきっかけはなんでしょう。
・部屋に飾りたいから?
・身につけて持ち歩きたいから?
・同じものをいくつも所持していたいから?
・イベントへ出かけた記念に?
・友だちに自慢したいから?
購入する理由は人それぞれでしょうが、大きくは物としての実用的な価値、そして作品やキャラクターへの愛情といった精神的な価値のふたつに分けることができるでしょう。
ことキャラクターグッズに関しては、後者が強いように思えますが、その愛情は果たしてどういうグッズに反映されやすいのか。今回は男女別で社内調査を行ってみたところ、以下のようなグッズに人気が集まりました。
【購入理由】
・かさばらないし保存がしやすい
・特典で買った紙類も一緒に保管ができる
クリアファイル自体が薄く、保管のためビニールに入れてもかさばりません。
また、元々が紙類を保管する道具ですから、実用性も兼ねて購入している人が多いようです。
【購入理由】
・イベントに行った記念に
・日常的に使えるものが意外と多い
グッズの種類ではなく、イベントにいったときに気になったものを買う、という声も多くあがりました。なかでも人気だったのは、当社でも制作依頼をいただくことが多いパンフレットです。
パンフレットは開催されたイベントの思い出を振り返ることができ、参加キャストの熱意やイベントの裏話などを読むことができます。イベントならではのグッズということで記念にぜひ買おうと思った、という回答が多くありました。
また、イベント限定のグッズは意外にキャラクターを全面に出さないものも多く、日常的にも使用しやすいものもあるという点が、購入の決め手となった人もいました。
【購入理由】
・クオリティが高いものが多い
・好きなキャラクターを立体的に眺められるのがいい
男性社員に聞いたなかで、もっとも購入層が厚かったのはフィギュアでした。
フィギュアはどうしても値段が高くなりますが、その分クオリティも高いものが多く、普段はイラストなどで楽しんでいる好きなキャラクターを立体的に眺めることができるのが、ファンとしては嬉しいポイントでしょう。
また、高価なものだけに生産数が比較的少なく、ときには受注生産もあるなど、一度買い逃してしまうと入手が難しくなるため、思わず買ってしまったという人も多いようでした。
【購入理由】
・絵柄が好きだったからお試しに買ってみた
・好きなコンテンツだったからフルコンプしようと思った
ちょっと意外な結果でしたが。当社では男性のほうが缶バッジを購入する比率が高くなりました。
缶バッジによってはランダム封入形式の販売が多く、開けるまで何が当たるかわからないというドキドキする要素が、女性社員には逆に不評だったようです。仮に購入しても推しのキャラクターが手に入らないければ喜びも半減しちゃう……というコメントも見られました。
対して男性からはそういった意見は見当たらず、イベントで見かけて絵が好きだから記念に買ってみた、別に何が当たってもよいという意見が主流でした。
なかには好きなコンテンツだったからコンプリートするまで購入し飾っているという猛者もいました(そのコンテンツの登場人物総勢35人をコンプリートしたそうです)。
推しのキャラクター単体のグッズがほしい女性と、コンテンツ全体を応援している男性という傾向が顕著でした(あくまで当社の調査結果ですので念のため)。
【購入理由】
・出かけたときに一緒に写真を撮りたい
・自分の日常に好きなキャラクターを溶け込ませたい
購入理由がほぼ同じため、アクリルスタンドとぬいぐるみはひとつにまとめました。
目立ったのは、出かけた際の写真撮影に使用するという理由です。たとえば食事に出かけたとき、食器の近くにぬいぐるみやアクリルスタンドを設置して撮影することにより、日常を自分の好きなキャラクターで彩ることができるそうです。
サイズが小さいものであればそれほどかさばらず、持ち運びがしやすいという点も大きかったようです。
【購入理由】
・日常のワンポイントにちょうどいい
・缶バッジより普段使いがしやすい
カードホルダーなどにつけてワンポイントにしたいという人が多くいました。同じ目的であれば缶バッジも同じような気がしますが、缶バッジは先にあげたようにランダム形式の販売があるほか、キーホルダー類は缶バッジに比べると、傷がつきにくく衝撃で壊れにくいというところが好まれるようです。
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いかがでしたでしょうか。
当社の実績と社内の簡単なアンケートの結果ですので、もちろん絶対ではないのですが、それでも意外に男女でグッズ選びの基準に違いがあることがわかりました。
女性は比較的、「持ち運び」や「日常のワンポイント」になるかどうかに注目してグッズを選んでいることが多く、男性は「飾ること」、「保管してコレクションにすること」に注目している傾向が見られました。
今回は「性別」という視点で調べてみましたが、別の視点で見てみると、またおもしろい結果になりそうです。
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