写真の見方が変わる? 〜「スタジオ選び」と「現場作り」の話〜

2021.11.04

 芸能雑誌やパンフレットに載っている芸能人たちの人物写真。お目当てのアイドルや声優が載っていれば、ファンとしては当然見逃すわけにはいきません。
 でも、推しはじっくり見ていても、その「背景」に注目したことがある人は、そこまで多くはないでしょう。

 これまでの記事でも何度かお伝えしているように、当社でもイベントパンフレットなどで声優さんを取りあげることは多く、撮影する機会も少なくありません。今回はそんな撮影において、アイドルや声優さんをより魅力的に見ていただくために、当社が大事にしているポイントを、「スタジオ選び」と「現場作り」の観点から紹介してみましょう。

 

スタジオ選びはこだわりをもって

 オシャレな邸宅にいるかのような背景、スタイリッシュにライティングされた背景……写真の背景もさまざまですが、キャストさんをより魅力的に見せるための大切な要素だということだけは共通しています。そして、それらを可能にしてくれるのが撮影スタジオの存在です。

 当社では撮影コンセプトの発案から当日の撮影スタジオの手配、カメラマン、ヘアメイクの選定まで担当させていただくことが多く、それらの情報は基本的にすべてチーム内で共有しています。もちろんスタジオに関しても同様で、担当するコンテンツや出演キャストの雰囲気、ときにはパンフレットの企画にあわせて、たくさんのスタジオから吟味しています。
 しかし、ひと口に撮影スタジオといってもさまざまな種類があり、当社では大きく「白ホリゾントスタジオ」と「ハウススタジオ」に分けて選定します。

白ホリゾントスタジオ

 略して「白ホリ」。真っ白な壁と床が緩やかなカーブで繋がったスタジオです。背景が真っ白になるため、ライティング次第で多様な雰囲気を作り出すことが可能です。白ホリのスタジオを選ぶのは主に以下のような場合です。

① キャストさんの衣装や動きをしっかりと際立たせたい
 キャストさんご自身や衣装に注目が集まるような、アイドルのキャラクターが登場するコンテンツなどがこれにあたります。白い背景で、ライティングを強調してパキッと強めに撮影することで、キャストさんの動きを活かした自由度の高い写真になります。

② イベントのコンセプトに合った小道具を配置して撮影したい
 たとえば「星」や「パーティー」などのイベントコンセプトがあった場合、画用紙で星のオーナメントを作って吊り下げたり、プレゼントボックスや風船を床に配置して、背景をイチから作り込みます。事前にしっかりと構想を練っていくことで、オリジナリティのある背景で撮影をすることができます。

③ 後から白い背景部分にコンセプトに合ったデザインを入れこみたい
 写真自体はシンプルな白い背景で撮影し、後からコンセプトに沿ったデザインを入れて演出します。たとえば「花」というコンセプトの場合、スタジオによっては実際にたくさんの花を飾りつけるのが難しいこともあります。このようなときはデザイン処理することで自由度が高くなりますし、よりイベントの主旨に添った誌面作りが可能になります。

ハウススタジオ

 その名のとおり住宅で撮影ができるスタジオのこと。オシャレな家具が置かれた部屋や、きれいに手入れされた庭で撮影をすることができます。窓から差し込む自然光を活かし、ナチュラルな写真を撮影できるのが最大の特徴です。
 こちらもどのような場合に使うとよいか見てみましょう。

① スタジオの雰囲気を最大限にいかした、アーティスティックな写真が撮りたい
 キャラクターコンテンツに関わる撮影ではなく、個人の音楽アーティストとして撮影する場合などは、「アンティークな雰囲気の洋館」のような、非日常的な空間作りに力を入れているハウススタジオを選ぶと効果的です。
 最初からセットを作り上げるのではなく、ハウススタジオにしかない完成度の高い空間で、雰囲気もしっかりと兼ね備えた写真を撮影することができます。

② アットホームでナチュラルな雰囲気の写真が撮りたい
 白ホリのスタジオでナチュラル感やアットホームな空気感を作り出すには、どうしても限界があります。そのような場合には、まさに完成された部屋で自然光を使った撮影ができるハウススタジオがぴったりです。
 オシャレでモダンな部屋から、少し古風なシャビーシックな部屋まで。少人数で行うアットホームなイベントのパンフレット撮影には、ハウススタジオがおすすめかもしれません。

 

スタジオを選ぶだけではなく、現場の環境も作り上げる

 スタジオ選びに力を入れたからといって、必ずしも良い写真が撮れるわけではありません。場所選び以上に大切なのは「現場作り」。
 撮影現場にはキャストさんとマネージャーのほかにも、カメラマンやヘアメイク、デザイナーやスタジオのスタッフ、クライアントなど、たくさんの人が集まっています。当社はディレクションという立場ですから、そのような方々が気持ちよく仕事ができるよう、ハブ役としてよい現場の環境を作ることが不可欠となります。

 まずは事前の準備と連絡をしっかり行いましょう。各スタッフとの契約関連や撮影の段取り(香盤表)、場合によってはラフやカンプなども作成し、事前に打合せて決定しておくことが重要です。また、それらの情報を簡単にまとめ、関係者に案内として送付しておくことも忘れてはいけません。
 当日の撮影がスムーズに進むかどうかは、これらの準備にかかっています。これらができているだけで、各スタッフも気持ちよく撮影当日に臨むことができます。

 先ほども触れましたが、当社はディレクションという立場で、撮影全体をまとめる役目となります。いざ撮影が始まれば、撮影そのものはカメラマンが行いますので、当社はスムーズに撮影が行えるよう、各スタッフのコミュニケーションとスケジュールに集中します。
 たとえば撮影に慣れていないキャストさんがいれば、動きやすくなるよう些細なことでも声がけをしたり、緊張を和らげるよう配慮します。
 カメラマンとはコンセプトやイメージなどの再確認は必須で、ときには現場での思いつきで提案があったりもしますが、安易に了承するのも、やみくもに拒否するのも問題です。クオリティとスケジュールやコストを踏まえ、どういう形に処理すればよい撮影になるのか、適切に検討することが重要です。このほか長時間の撮影やお昼をまたぐような場合には、ランチや軽食、お菓子の手配なども忘れてはいけません。その際も適当に選ぶのではなく、「小分けになっていて食べやすいもの」「手や口元が汚れないもの」などを考えて選定しています。

 

 以上、簡単ではありますが、スタジオ撮影におけるポイントを、「スタジオ選び」と「現場作り」の観点から紹介してみました。今度パンフレットの写真をご覧になったときには、キャストさんばかりでなく、写真の背景にはこういう意味があったのかと思い出していただければ、作り手として嬉しいかぎりです。

●いかがでしたでしょうか。当社の制作するパンフレットには声優さんが数十名規模で掲載されるものも少なくなく、そのディレクションと品質管理には確かな実績があります。パンフレット制作をお考えの際は、ぜひご相談ください。

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