駆け出しイラストレーターのための自己プロデュース術 ~仕事を取るための基本の基 その②~

 フリーランスのイラストレーターが仕事を取るために覚えておきたいテクニック。前回の記事では「SNSの使い方」と「ポートフォリのまとめ方」について解説しましたが、続く後編では「マッチングサービスの活用」と「イラスト制作会社との取引」について紹介しましょう。


 

マッチングサービスの活用

 最近はフリーランス向けのマッチングサービスがどんどん登場していますので、そちらを利用するのもひとつの手段です。基本はWebのクラウドサービスなどを通して、発注側が登録しているクリエイターの実績や評価を見ながら案件を発注できるというシステムです(その逆に、受注側が案件を選んで申し込むというものもあります)。
 ただ、メリット、デメリットがありますので、まずは内容をしっかり理解しておきましょう。

メリット→とにかく手軽、これまでにない伝手ができる

 サービスによって幅はありますが、マッチングサービスはおおむねアカウント登録だけでイラストレーターや案件を確認することが可能です。必要な情報をある程度まで知ってからの打ち合わせになるので、受注までの手間は圧倒的に少なくなるのが大きなメリットです。
 条件等も明確ですから、交渉ごとに慣れていない新人でも比較的、安心して試すことができます。

 また、有名どころでは案件数も膨大。普段の自分の活動範囲ではなかなか出会えない、異なるジャンルの取引先と出会えるチャンスがあるのも魅力です。仕事の幅を広げる役に立つ可能性は高いといえます。

デメリット→単価が安い、トラブルのリスクが高い

 マッチングサービスという性質上、企業とイラストレーターお互いに初めての取り引きになりますから、そこまで大きな仕事はないと考えた方が無難です。したがって仕事の単価は低めで単発のものが多いと考えたほうがいいでしょう。
 毎回マッチングサービスを利用するのではなく、ここでよい実績を残し、その取引先と長くつきあえるきっかけと考えましょう。

 もう一つ考えられるデメリットとして、トラブルリスクの高さがあります。イラスト制作は完成品のクオリティラインを定量的に決められないため、最終的には発注者の判断次第です。発注者がその点を理解し、できるだけ客観的な判断や指示をしてくれていればよいのですが、なかには具体性のない要望や修正が延々入り、完成しないまま納期だけが過ぎてしまうというケースもあります。
 これはマッチングサービスにかぎった話ではありませんが、マッチングサービスは手軽さが売りのため、イラスト業務の経験に乏しい発注者も多くなり、こういたトラブルのリスクは高くなるとみてよいでしょう。

マッチングサービスに向いている人は?

 マッチングサービスのメリット&デメリットは理解できたでしょうか。基本的には発注側、発注される側ともにネットを使った手軽さが最大の魅力で、単価は低くなるものの、ハードルも比較的低いことがわかります。
 したがって、まだ業界に伝手の少ない駆け出しの人、交渉ごとが苦手な人には便利なサービスといえるでしょう。
 その反面、毎回こういったサービスで仕事を探すのは大変ですし、本当に大きな仕事、重要な仕事はそれほど多くありません。まずはこういったサービスで実績を作って取引先を広げ、ステップアップするための第一歩としていきましょう。
 

イラスト制作会社との取引

 イラストレーター自身で直接、取引先を探すのではなく、イラスト制作の仲介やマネジメントも含めて制作業務を請け負ってくれる会社を活用するのもよい方法です。
 当社をはじめ、それなりの規模でイラスト制作をしている会社は世の中には10~20社程度、小規模に運営をしているところも含めるとさらに多く存在しています。
 こういった会社はそれぞれの得意分野に取引先(当社であればゲーム業界)を持っていますので、安定してイラスト制作の需要を抱えています。制作進行やクオリティチェックも任せられるので、自分ですべて対応する場合と比べ、制作に集中しやすくなるというのが最大のメリットでしょう。また、会社によってはフリーランス向けに請求や税金関係の相談に乗ったり、機密保時のレクチャーなど、個性的なサービスを行っているところもあります。

 イラストレーターの売り込みも随時歓迎しており、ホームページで募集している会社もあります。タイミングがよければすぐにアサインされるケースもありますので、まずはポートフォリオを送るなどしてみてはいかがでしょう。ポートフォリオのまとめ方についてはぜひ前回の記事もご参照ください。

※ちなみに当社の募集フォームはこちらになります
https://www.qbist.co.jp/contact/partner.html

 

おしまいに——気持ちを強く持って根気よく

 さて、フリーランスのイラストレーターとして仕事を取る方法についてまとめさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
 正直、ここに書いてあることを実践しても、すぐに劇的な効果が出ることはかぎりません。声をかけた先にちょうど自分がぴったりはまる仕事があった、なんてことはそうそう起こらないからです。
 しかし、すぐ仕事につながらなかったとしても、自分のイラストレーターとしての技量や、ましてや人間性が否定されているわけではありません。次回のニーズが発生したときに自分を思い出してもらう、くらいの気持ちで取り組めば、継続しやすいかと思います。
 自信がなければ、最初は副業でもOK。継続は力なり、です。

 当社の性格上、少々ゲーム業界の現状を反映した内容になったかもしれませんが、基本的にはどの業界でも当てはまる情報ですので、お役に立てれば幸いです。また、ご興味を持っていただけましたら、当社にご連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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