先日、当社でもリリースを流しましたが、このたびアメリカのHeadSpin(ヘッドスピン)社と業務提携を交わし、スマートフォンアプリ向けのパフォーマンス自動監視サービス「HeadSpin」を取扱いできるようになりました。
当社はゲームの開発からプロモーションに至るまで、ゲームメーカーのさまざまなニーズやお悩みを解決するサポート企業として日々、活動していますが、そこに新たな開発サポートサービスが加わったというわけです。
しかし、いきなり「HeadSpin はじめました」と言われても、多くの人には「それ何?」という状況ではあるでしょう。そこで今回はその新サービス、HeadSpinについて、できるだけ簡単にご紹介してみたいと思います。
HeadSpinとは、スマートフォン上で提供されるアプリケーションのストリーミングサービスにおいて、スムーズな動作をサポートするサービスです。開発時のテストから本番移行後のパフォーマンス検証にいたるまで、リアルタイムで動作を監視し、異常の検知・改善に寄与してくれるシステムとなっています。
具体的には、
・世界100カ国以上の国々に拠点を置き、
・そこに設置された25,000以上のデバイスが
・1,000以上のネットワーク上で稼働している環境をつくり、
・24時間体制でパフォーマンスを自動で監視し、
・異常を検知した場合は、即座にシステム運営者に通知するとともに、AIが原因を分析、
・問題解決を手助けしてくれます。
ゲームはもちろん、近年は動画サービスを利用するユーザーも増加の一途ですが、そういったサービス、たとえばYouTubeやTikTokなどのメジャーアプリでも、すでにHeadSpinが幅広く利用されています。
HeadSpinの利点はいろいろありますが、なんといっても大きいのは、本番リリース前にあらゆる環境での実装テストを可能にしたことです。
世界中のユーザーがモバイルを利用する環境は実にさまざま。デバイスやOS、ネットワーク、アプリケーション、ロケーションなどによって多くの影響を受けてしまいます。それらをすべて最初からカバーすることはかなり手間や費用がかかりますが、HeadSpinを用いることで、そのさまざまな環境に対し、ワンストップでテストが行えるわけです。
HeadSpinが登場するまでは、リリース前に世界中の複雑なユーザエクスペリエンス(製品やサービスを使用することで得られる体験の総称)に手軽に対応できるシステムはなく、リリース後に起こるであろうパフォーマンスの課題を予測することは非常に困難でした。それをかぎりなく解消できるようにしたのがHeadSpinです。
HeadSpinは先ほど紹介したように、世界中に拠点を構築しているクラウドサービスです。それぞれのエリアで通用しているネットワークとデバイスの組み合わせを網羅して、すべての操作をWeb UI上でリモートで実行できます。
しかも、ソフトのインストールやSDKを組み込む必要もなく、これも開発者や運営者にとっては安心できる点のひとつでしょう。
HeadSpinのAIエンジンはすべてのサーバーとクライアントのパフォーマンスを可視化し、問題点の検出からその根本的な原因まで自動的に入手してくれます。
サーバー、CDN、 ネットワーク、デバイス、そしてアプリ全体から、優先順位の高い問題を特定し、チームが全世界規模でパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを完全に把握できるようになるわけです。
アプリのパフォーマンス、とりわけライブストリーミングにおける映像や音声におけるパフォーマンス測定には絶大な効果を発揮してくれます。
いかがでしたでしょうか。いまや多くのスマートフォンゲームがグローバルで展開される時代。とはいえあらゆる国、地域でのテスト環境を揃えることは、なかなか大変な話です。安定した品質でサービスを提供するためにも、ぜひ一度、HeadSpinをお試しになってはいかがでしょうか。
■関連リンク
HeadSpin Inc.
https://www.headspin.io/
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