ゲームの説明、足りていますか? 〜スマホゲーム・モバイルゲームにおけるマニュアルの必要性〜

 皆さんは1日に何本のスマホゲームをプレイしていますか?
 おそらく多くの人が一本ではなく、複数のタイトルをプレイしているはず。ただ、プレイするといっても、キャラクターを育成するためにイベントを周回するゲームもあれば、ログインボーナス目当てで起動だけしているゲームもあるという具合に、ゲームによって遊び方にバラツキがあるのではないでしょうか。
 スマホゲームが定着した昨今、ゲームの遊び方もずいぶん変わってきました。家庭用であれば一つのゲームを買ってじっくり遊ぶスタイルが主流でしたが、スマホゲームはたいてい無料が基本なので、とりあえず始めてみて、気に入ったものだけを続けるというスタイルの方が増えています。ですから人気のないゲームはすぐにプレイされなくなり、ゲームメーカーにとっては、いかに長く遊んでもらえるかということが、大きな課題のひとつとなっています。
 ちなみにAdjust(アジャスト)が発表した「Adjust Global App Trends 2019」レポートによると、スマホ向けアプリの継続率は7日で30%以下になるという結果が出ています。ゲームに関していえば、平均20%程度まで減ってしまいます。

 

ゲームを辞めてしまう理由は?

 では、すぐに辞められてしまう原因はどこにあるのでしょうか。
 「ダウンロード容量が多い」、「バッテリーがすぐなくなる」、「ガチャでよいキャラがでない」、「対戦で勝てない」など、ゲームによってそれぞれの理由はありますが、大きな要因として、実は「ゲームシステムやルールがわからない」という理由があるのです。
 株式会社CyberZのスマートフォンゲームユーザー動向調査によると、「スマートフォンゲームに即日で飽きた理由」で最も多かったのは「ルールや操作方法がわかりづらいため」でした。1日に複数タイトルをプレイすることが普通になった現在、少しでもつまずくことが直接離脱に結びついてしまうのです。

 

「わかりづらい」を改善するには?

 ではどうすれば、その分かりづらさを改善できるでしょうか。普通に考えれば、ゲーム開始時のチュートリアルを設ける、攻略・TIPS情報を軸にしたマニュアル(ヘルプともいいます)を設ける・充実させる、ガイド映像、ゲーム内UI設計の見直しなどが挙げられます。 そのなかでゲームのプレイ中のつまずき対策として有効なのが、チュートリアルとマニュアルです。
 実は最近のゲームは、チュートリアルこそしっかり作っていますが、一方でマニュアルが実装されていなかったり、非常に簡単なものしかない傾向があるのです。

 

チュートリアルだけあればマニュアルは必要ないのか

 少し横道にそれますが、チュートリアルの効果がないと言っているわけではありません。多くのゲームでは、チュートリアルで画面の見方からゲームの進め方までしっかりと説明されおり、システムを理解できるようになっています。
 しかし、リセマラが前提になっている現在では、ガシャを早く回したいからチュートリアルを読み飛ばすユーザーが多数います。また、1日に複数のゲームをプレイすることも普通になっており、1日プレイしなかったら操作を忘れちゃった……なんてことも珍しくありません。
 チュートリアルは基本的に一度しか見られないので、そこでつまずいた人に向けて必要になるのがマニュアルです。ユーザーの回転率が早いスマホゲームだからこそ、マニュアルを充実させることが継続率の減少を止められるのです。

 

マニュアル改善例の紹介

 近年、海外メーカーのタイトルもランキング上位を占めるようになってきていますが、それの影響もあってか、マニュアルが未実装、または文字のみで構成されているパターンが多くなっています。
 グローバルで展開しているため、写真を入れると国ごとに写真を変えなければならないなど、大きな手間がかかるなどの理由があるのですが、文字テキストのみで構成されているとイメージがつきにくく、結局読むのを止めてしまうおそれがあります。特に日本人は、家庭用ゲーム全盛の時代から写真付きでしっかり説明されたマニュアルに慣れ親しんでいるので、日本にゲームを浸透させるにはマニュアルの改善は重要です。

 以下ではシンプルなマニュアルにありがちな問題点を紹介します。

例1:目次がわかりづらい

 改善前(左図)では、ゲームの内容に沿って項目が並んでいますが、プレイに直接必要のない「プライバシーポリシー」や「クレジット」「利用規約」も一緒にならんでおり、どれがゲームに関係あるのかひと目でわかりんくくなっています。改善後(右図)では、ゲーム内容とそれ以外がわかるようにタイトルを分けました。また、項目名も単語のみではなく、補足を加えることで、パッと見でわかりやすくなります。

 

例2:項目名が途中までしか表示されない

 項目名がFAQ形式になってるものもよく見かけます。これもありがちな失敗ですが、改善前(左図)では、海外の言語を日本語にそのまま翻訳しているため、文字数が多くなって途中までしか表示されていません。文脈である程度わかる場合もありますが、中を見ないと説明がわからないものもあります。
 改善後(右図)では、文章を簡潔にしたことで、文字数が減り、項目名だけでどんな内容なのかわかるようになりました。ゲーム内容を最初から理解している人、つまり開発者であれば当たり前すぎてスルーしがちですが、何度もマニュアルを使う人にとっては、だんだん面倒さばかりが募っていきます。

 

例3:文字のみで構成されていて、読みづらい

改善前(左図)では、説明部分がすべて文章だけで構成されており、読めば理解できるものの、使いづらい印象を受けます。
改善後(右図)では、構成にメリハリをつけるために、表や番号をつけて内容を再構成しています。文章で羅列していたクエストの種類は表にまとめることで見やすくなりました。

 

 

マニュアルの形はイロイロ!

 オーソドックスな改善例を挙げてみましたが、ここではさらに一方進めて、ゲームの楽しさ、わかりやすさを強く打ち出せるマニュアルをいくつかご紹介いたしましょう。

動画や番組で楽しみながらゲーム解説!

 文章や静止画だけでは伝わりづらい箇所も、視覚的に補足できる動画があれば安心です。
 ゲームでつまずきやすいところを動画形式でテロップとともに説明するものや、開発者がゲームを説明する動画、あるいは出演される声優さんなどにゲームをチュートリアルからプレイしてもらう番組など、さまざまな展開が可能です。

販促に活用!

 最近では紙の説明書はほとんどなくなりましたが、販促物としてプロモーション用に活用するのはいかがでしょうか。年齢層の高いゲームのユーザー向けなら販促効果は抜群です。当社ならデザイン制作から印刷までワンストップで対応できます。

SNSで毎日つまずきポイントをつぶやき!

 公式Twitter等で毎日、つまずきやすいポイントを解説していきます。実はわかっていなかったユーザーにも伝わりますし、お得な小ネタを加えることで、よりユーザーの興味を持続して離脱を防げます。ネタ出しからTwitterの運用まで対応しています。

+αな提案も可能です!

 マニュアル制作などのオプションとして、説明をさらに行いたいタイトルに向けては操作をまとめたシートなどのご提案も可能です。スポーツゲームなど、操作が複雑なゲームの場合、マニュアルに戻らなくても操作が確認できるように、操作方法を1枚画像にまとめたものを公式サイトに掲載し、ユーザーが自由にダウンロードできるようにもできます。さらにはプロモーション用に思い切って小冊子として配布することもできます。

 

おしまいに

 いかがでしたでしょうか。マニュアルが離脱をどこまで減らせるか、正直、数字だけではわかりにくい部分ではあります。しかし、ユーザーに長く遊んでもらうことが目的のスマホゲームにおいて、遊び方を理解できないユーザーが離脱するのは必然です。

 さいわい当社ではマニュアルを20年以上作り続けてきた実績があります。冊子から始まり、HTMLから独自規格のものまで、ハードに併せて数百本のマニュアルを作ってきました。
 上であげた例もほんの一部で、ゲームの内容やそのほかの各種条件にあわせ、ユーザーに最適な遊び方を提供する自信があります。
 開発ロムをご提供いただければゼロベースでの制作・改修に加え、アップデート内容の追加まで対応可能、さらにゲームの海外展開に向けたヘルプの多言語翻訳、マニュアルの問題点の洗い出しなども行えますので、何でもお気軽にご相談いただければと思います。

 

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