Twitter API を使用したユーザーマーケティング 〜第4回 ガチャとガシャによるユーザー層の違いとは? 〜

 皆さん、こんにちわ。
 キュービストでWebディレクターをしているTAです。「Twittre APIを使用したユーザーマーケティング」もいよいよ第4回目。前回はキュービストブログの記事に関連する『ISMS』というワードを例に挙げ、Twitter上のユーザー層を推測してみました。

Twitter API を使用したユーザーマーケティング 〜第3回 特定のワードに興味を持つユーザーの推測 〜

 今回はその応用編として、似たような二つの言葉がある場合でも、そのユーザー属性には意外な違いがあることをご紹介してみます(実際には調査・分析を繰り返しますので、この記事ほど簡単にはいかないことをご了承ください)。

対象とするワード

 今回、設定するワードは下の2種類となります。

  1. ガチャ
  2. ガシャ

 ゲームや玩具の関係者ならもちろんご存知でしょうが、元々はこの二つ、カプセルトイのことを指しています。カプセルトイの人気の秘密は、出てくるまでどんな玩具かわからないということですが、そのシステムに目をつけたのがモバイルゲーム。多くのゲームで「課金によってランダムで特殊なキャラクターやアイテムなどを入手するシステム」が導入されるようになり、その名称もカプセルトイにあやかって、『ガチャ』や『ガシャ』と呼ばれるようになり、今ではカプセルトイ、モバイルゲームのどちらでも普通に使われる言葉になりました。
 ちなみに『ガチャ』や『ガシャ』等の名称は商品名や商法登録の関係で、ガチャガチャ、ガチャポン、ガシャポン、ガチャなどとメーカーやその商品区分により非常に多岐にわたっていますが、ここではもっともベーシックな『ガチャ』と『ガシャ』に絞って、ユーザーの調査をしてきたいと思います。

1. 抽出条件の選定・抽出

 いつものように、まずはTwitter上から検索・抽出する条件を指定します。無関係なツイートや重複したツイートをできるだけ除外するように設定するのも前回同様です。

  1. リツイートは除く
  2. 日本語での投稿
  3. リプライは除く

 上記設定でTwitter検索を行い、1週間以内で『ガチャ』が含まれる件数は、取得件数の最大件数【10,000件】に達していました。
 同様に『ガシャ』も【10,000件】に達していました。

 さらに『ガチャ』というワードをつぶやいたユーザーは8,924名、
 『ガシャ』というワードをつぶやいたユーザーは6,748名。

 件数が上限に達しているため一概には言えませんが、『ガシャ』の方がつぶやいているユーザーが少ないにもかかわらず、同じだけの件数に達したということに注目しましょう。
 これは『ガシャ』というワードを使用しているユーザーの方が、より『ガシャ』や『ガチャ』に関して多数のツイートをする傾向=興味が高いことを示しています。

 また、両ユーザーで『ガチャ』と『ガシャ』を重複して使っているユーザーは41名と少ないのも大きな特徴です。同じ意味合いを持つワードにもかかわらず、ここまで重複ユーザーが少ないということはユーザーは意識しているか否かにかかわらず、二つの言葉を使い分けていると推測できます。

2. データの分析

 さらにに細かいデータの分析を実施してみましょう。
 まず前回同様に先ほど取得したデータを形態素解析+ワードクラウドで見える化します。

【ガチャ】

【ガシャ】

 やはり『ガチャ』『ガシャ』ともに、ソーシャルゲームに関するワードが多く見受けられます。しかし、ソーシャルゲームとはいっても、それぞれに特色があり、ゲーム名に違いが出ていることがわかります。

 ここで思い出されるのが、冒頭に紹介したカプセルトイの商品名や商標登録の話。非常に大雑把ですが、ガチャはタカラトミー系、ガシャはバンダイナムコ系が玩具としての商標を登録しており、モバイルゲームでもバンダイナムコ関連のゲームは『ガシャ』を使っているので、その影響が出ています。一方で、有名なヒットゲームのいくつかが、『ガチャ』という名称を使っていることもおわかりいただけると思います。
 また、同じゲームなのにユーザーが『ガチャ』と『ガシャ』を併用している例はほぼ見られませんでした。
 『ガチャ』と『ガシャ』を重複して使っているユーザーが少ないという先のデータに加え、ここでもユーザーは(意識or無意識的かはわかりませんが)、『ガチャ』と『ガシャ』を使い分けているのがわかります。

3. Googleを使用した調査

 続いてボリュームの比較を行いましょう。これにはTwitterではなく、Googleトレンドを使用します。前回でも紹介しましたが、これはGoogle の検索結果からワードの検索ボリュームの測定や関連ワードの確認ができるサービスです。
 『ガチャ』『ガシャ』のトレンドボリュームおよび関連ワードは以下のような結果となりました。

【ボリューム比較】
 ※ 青が『ガチャ』 赤が『ガシャ』 です。

 直近3ヶ月の検索ボリュームでは、『ガチャ』と『ガシャ』では65:1の差が発生しています。
 また、関連ワードではそれぞれのゲームタイトルが登場しています。
 『ガチャ』では『モンスト』(モンスターストライク)、『パズドラ』(パズル&ドラゴン)が、『ガシャ』では『ぷにぷに』(妖怪ウォッチぷにぷに)や『ドッカン』(ドッカンバトル)がメインとなっています。
 『ガチャ』と『ガシャ』では予想以上にボリュームに差があり、ゲームによって明らかに『ガチャ』『ガシャ』を使い分けられているのが理解できます。

4.さらなる詳細の調査

 さらに掘り下げてみましょう。今回の調査で『ガチャ』、『ガシャ』と投稿した15,673名のアカウント情報及び、直近200件のタイムラインを収集します。
 続いて『ガチャ』、『ガシャ』とつぶやいたユーザーの自己紹介文を形態素解析+ワードクラウド化してみます。

【ガチャ】

【ガシャ】

 『ガチャ』『ガシャ』ともにゲームタイトルが多く登場しているのは、検索ツイートの結果と同様です。
 しかし、それ以外を見ると以下のような特徴に気づきました。

 1. どちらもTwitter上でよく使用されるネットスラング・用語が多く存在する。
 2. 『ガチャ』のほうがソーシャルゲームだけではなく、広くコンシューマ系ゲームのワードも存在している。
 3. 『ガシャ』はバンダイナムコ系、とりわけアイドルマスターに特化しています。

 これまでの情報から推測できるのは、『ガチャ』、『ガシャ』ともに一般層ではなく、ゲームを熱心にプレイする層が多いこと、また、話題になるゲームの特性を考えると、『ガチャ』はその中でも比較的幅広い興味を持つ層に、『ガシャ』はより特化したディープな層が中心ではないかということです。
 これは情報の配信側(メーカーやインフルエンサー)がきちんと使用しているワードを使い分け、それがすり込まれている結果ということでもあります。

 意識しているしていないにかかわらず、ユーザーが『ガチャ』と『ガシャ』二つの言葉を使い分けており、属性に違いがあることはほぼ間違いないようです。こうした認識をもってターゲティングすることで、キャンペーンやイベントがより効果的に打てるようになっていくのです。

5.おしまいに

 今回は『ガチャ』と『ガシャ』のワードの違いや使い分けについて調査してみました。このような現象はさまざまなシーンで見られますがとても重要なことです。
 記事では内容をわかりやすくするため簡単にまとめていますが、ユーザー獲得につなげるためには、ただ、ユーザーのタイムラインを取得してまとめるだけではなく、そのためにはツイート内容やWebサイトでの適切なワード選定を行うことが重要となります。

 各ユーザーが何にはまり、どのような情報を拡散しているか、このような調査に興味がおありでしたら、ぜひ当社まで連絡いただけますと幸いです。

●「Twitter API を使用したユーザーマーケティング」シリーズの記事を読む
第1回 その仕組みについて
第2回 自社アカウントの調査
第3回 特定のワードに興味を持つユーザーの推測
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