テレワークとは? 〜導入のための押さえておきたいポイント〜

思わずシェアしたくなる話
2020.04.21

 先日、『新型コロナウイルス対策に伴うテレワーク実施のご案内』というご記事をあげたとおり、当社でも本格的にテレワークを導入することになりました。実は以前から部分的なテレワークへの取り組みはあったのですが、あくまで試験的なもので、弊社の業務上、なかなか全面的なテレワーク導入は難しいというのが正直なところでした。
 しかし、ご存知のように新型コロナウイルスの流行で状況は大きく変わりました。感染拡大を防ぐためには不要不急の外出を減らすことが第一です。企業としては、出張や外回りを減らすことはもちろん、いかにして通勤者を減らすかが問われるところとなりました。そこで大きくクローズアップされるようになったのがテレワークです。
 とはいえテレワークを導入するにあたっては、やはりいくつかのハードルがあります。そこで今回は、そもそもテレワークとは何ぞやというところから始まって、テレワーク導入にあたって注意したいポイントをお話ししてみたいと思います。

 

そもそもテレワークとは?

 「テレワーク」とは「tele = 離れたところ」と「work = 働く」をあわせた造語で、情報通信技術を活用した、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことをいいます。基本的には通勤・出社の負担を減すことが目的です。

リモートワークとはどう違うの?

 一方、似たような意味で使われる「リモートワーク」という言葉もあります。こちらは「remote=遠隔」、「work=働く」を合わせた造語ですが、これはもともとIT業界から出た言葉です。
 たとえばひとつのシステムを開発する場合、エンジニアやデザイナー、コーダー、さまざまな職種の人間がチームを組んで仕事をする必要があります。しかし、大企業でもないかぎりそれらのメンバーを一同に集めるのは大変ですし、すべて従業員として雇用するのが難しいという側面があります。また、なかには複数のプロジェクトに関わっており、さまざまなチームに参加する必要のあるメンバーがいるケースもあります。
 そこで、連絡はメールやチャット、SNS等で行い、場所や時間、雇用形態といった制約から離れた形で仕事を進めようというのがリモートワークです。
 このように厳密には微妙な違いはありますが、意味自体はほとんどテレワークと同じで、どちらを使ってもかまいません。
 ちなみに政府や行政機関ではテレワークを公式文書などに使っており、こちらの方が一般的な印象ですが、先に書いたように開発現場などではリモートワークが多く使われているようです。

在宅勤務とはどう違うの?

 もうひとつ、よく使われる似たような言葉に「在宅勤務」があります。簡単にいうと在宅勤務はテレワークの働き方のひとつを指しており、テレワークには下の三つの種類があります。

●在宅勤務
 自宅で働く場合です。会社との連絡にはパソコンとインターネット、電話などを使います。

●モバイルワーク
 移動先や顧客先からパソコンや携帯電話などを利用して働く場合です。

●サテライトオフィス勤務
 勤務先以外のオフィススペースでパソコンや携帯電話などを使って働きます。専用のサテライトオフィス、レンタルオフィスなどの施設を利用します。

テレワークの効果

 テレワークには導入費用や管理の難しさというハードルもありますが、もちろんメリットもあります。

●事業継続性の確保
 まさに今回の事例ですが、非常災害時やパンデミックにおいても被害を軽減することができ、事業継続することが可能となります。

●従業員の通勤負担軽減
 介護、育児、身体障害などの理由により、通勤が難しい従業員の負担を減らすことができます。また、遠距離通勤者や満員電車での通勤がなくなることでストレス軽減にもなります。
 その結果として、従業員にとって働きやすい環境ができ、離職防止につながるとともに、これまで雇用が難しかった障害者や遠隔地の人を新規雇用する可能性が高まります。

●オフィスコストの削減
 ペーパーコストや通勤費用、オフィススペース、光熱費などを節約できます。また、それらの結果、省資源化にもつながり、環境負荷の軽減にも有効です。

●業務の生産性向上
 テレワーク導入を契機として、情報共有のやり方やペーパーレス化など、業務が整備されることで生産性の向上につながります。

 

テレワーク導入に向けての課題

 「テレワークの効果」は理解できるものの、実際に導入するとなるといくつかの課題があることは否めません。どういう問題があり、どういうふうに対処していくべきなのか、次から紹介していきましょう。

テレワーク導入の方針決定と現状の把握

 企業によって状況は異なりますから、まずは最終的に何を目的にするか、できれば具体的に目標を決めましょう。
 平時でしたら生産性の向上とか人材確保という目的もあるでしょうが、今の状況でしたら、「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、社員の安全を守る」という目的でもいいですし、その場合は具体的に「8割の従業員をテレワークに移行する」という目標にしてみましょう。
 そして、遂行するにあたってのガイドラインを作成し、それにそって課題を抽出することが肝心です。同時にテレワークが可能な業務の洗い出し、テレワークが可能な従業員の数などを見極めましょう。

テレワークにかかる費用

 テレワーク導入に際していろいろなハードルはありますが、やはり最大の問題はテレワーク環境を整えるだけの費用が捻出できるかどうかです。パソコンやタブレット、スマートフォン、Wi-Fi設備、Web会議用のシステム、クラウドサービス等の利用などは最低限必要ですし、それ以外にも情報セキュリティ確保のための設備も必要です。
 これらの費用を抑えるには、会社がすでに利用しているIT資産を活かすよう工夫しましょう。たとえばリモートデスクトップをできるようにする、社内で利用しているクラウドサービスやアプリケーションを社外でも利用できるようにする、会社のPCを持ち帰って利用するという方法もあります。

情報セキュリティの管理

 自宅ではオフィスのようなセキュリティ環境が確保されていることは稀でしょう。とりあえず自宅のパソコンをそのまま使うことは避けたいところですが、会社のパソコンを貸与する場合、逆に自宅以外で使用しないように決めておくなど、数々の注意が必要です。
 基本的なところでは、従業員へのパソコン等の端末貸し出しの際の管理、アクセス管理、ウイルス対策ソフトの導入、ファイアウォールの導入などは必須です。もしパソコン紛失等があっても情報漏洩を防ぐためのVPN(Virtual Private Network)システムの導入もおすすめです。テレワークに限りませんが、監視ソフトも導入できれば不正の抑止力にもなりますし、より安全といえるでしょう。
 また、家族であっても会社のパソコンには触らせない、画面を見せないなど、テレワーク時のセキュリティに関する教育や説明も事前に行いましょう。

労務管理

 テレワークを導入する場合、勤怠管理の方法をあらためて決定し、就業規則にもテレワークや在宅勤務についての規程を加えましょう。
 初めてテレワークを経験する人はどうしても公私の時間があやふやになりがちですし、管理者も正確に把握するのは難しいところです。在宅での始業時・終業時に電話で上司へ報告するというのは簡単ですが、それでは部下を多くもつ上司は大変な負担になります。そういった勤怠管理や報告、情報共有というところまでカバーする勤怠管理のシステムも多くありますから、まだお使いでなければ、ぜひ活用してはいかがでしょう。
 なお、テレワークが週に1〜2回程度であればあまり気にすることもないでしょうが、毎日フルに在宅ということであれば、人事考課がきちんとされているかどうか不安になる従業員もいます。これはモチベーションにもつながるところですから、少なくとも業務や成果の報告はしっかり行ってもらうような仕組みは作っておきましょう。

テレワーク環境

 一人で職場から離れて仕事をしていると、どうしてもコミュニケーション不足になりがちですので、仕事の情報共有ツールやビジネスチャット、Web会議システムなどのコミュニケーションツールはやはり押さえておきたいものです。
 以前はテレビ会議用のカメラといえば、それなりに手間も費用もかかりましたが、今ではノートブックPCであればカメラやマイクはだいたい標準装備ですし、システム費用もそれほどかかりません。資料などを参加者全員で閲覧できる機能、誰が話しているか判別できる機能、プライバシー保護のために背景をぼかしてくれる機能、なかにはバーチャルメイクする機能も備えたWeb会議システムまであります。
 ただ、チャットシステムやWeb会議システムは、製品によって脆弱性もかなりの差がありますので、信頼できるものを利用しましょう。

 ちなみに自宅からWeb会議に参加している社員に対し、映っている部屋についてあれこれからかうのは禁物です。プライバシーの侵害やハラスメント行為になりますので、くれぐれもお気をつけください。

 

おしまいに

 いかがでしたでしょうか。当社でもテレワークはまだ本格的に始動したばかりで、偉そうに話せるほどの実績はないのですが、この二ヶ月ほどの間で体験してきたことや集めた情報をもとに、注意しておきたいポイントをまとめてみました。
 もちろん会社によって、対応可能な業務や人数は違いますし、当然それによって対応できる規模やかけられる費用も異なってきますので、そこはご了承ください。今回の記事が少しでもお役に立てられれば幸いです。

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