懐かしのゲーム用語12選

業界裏話,思わずシェアしたくなる話
2019.11.12

 専門用語や業界用語など、特定の業界や分野でしか通じない言葉ってありますよね。当社でいえばゲーム業界の一員ですので、当然ゲームに関係する専門用語が社内でも多く飛びかいます。
 今回はそんなゲーム関係の用語をご紹介いたします。とはいえ最近の言葉は皆さんご存知でしょうし、専門的な用語はもっと詳しく紹介しているサイトもあるでしょうから、ここは思い切って、今はほとんど使われなくなってきているレトロワード、1970年代後半から1990年代あたりに流行った俗語を中心にまとめてみました。
 意味だけを説明しても、若い人には「?」ということもあるでしょうから、その言葉が使われた背景なども合わせてご紹介しましょう。

ああああ

意味:世界を救う勇者のなかでもっとも多いとされている名前。
解説:ファミリーコンピュータ(以下ファミコン)時代のロールプレイングゲームなどでまず最初にやることは、主人公(プレイヤー)の名前をつけることである。ただし、当時は性能や容量の関係で、ひらがなで4文字程度でしか入力できず、プレイヤーは工夫して、冒険にふさわしい勇者っぽい名前をつけたり、あるいは自分の名前をつけていた。
しかし、なかには名前を考えて入力する手間を惜しむ人や面倒に思う人も多かった。そういう人たちは、「なまえをにゅうりょくしてください」というメッセージが出たら、文字を選ぶカーソルの初期配置「あ」のまま、単にボタンを連打して名前を入れていた。その結果、世の中に勇者「ああああ」があふれることとなったのである。

あたりはんてい【当たり判定】

意味:ゲームのキャラクター同士が接触したかどうかを判定する基準、または判定する部分のこと。
解説:当たり判定が問題になるのは、主にシューティングゲームやアクションゲームのプレイ時、自キャラクターが敵の攻撃を受けた場合においてである。キャラクターの見た目どおりに当たり判定がついていれば問題なさそうにも思えるが、実はそれほど単純な話ではない。
キャラクターのグラフィックどおり厳密に当たり判定を設けると、攻撃が直撃しようが、わずかに掠っただけであろうが、同じようなダメージ処理がなされてしまい、非常に現実離れした印象や不快感をプレイヤーに与えてしまうからである。そのため当たり判定はグラフィックより少し小さく設定することが、基本的な考え方である。
ただ、当たり判定をどう位置づけるかはゲーム開発者によってさまざまな考え方があり、中にはあえて当たり判定を大きくする場合もあった。

うらわざ【裏技】

意味:取扱説明書には載っていない、通常ではできないゲームの機能や現象のこと。後述の【隠しコマンド】も裏技の一種である。
解説:裏技には最初からゲームの仕様として組み入れられているもののほか、ゲームのシステムを利用して発展させた攻略法、ゲームの不具合をついて発生させるバグ技など、さまざまなタイプがある。裏技という言葉を初めて用いたのは二見書房のゲーム攻略本「裏ワザ大全集」とされ、媒体によって「ウル技(テク)」「禁断の秘技」といった別称もあった。
ファミコン時代はゲームの大きな魅力のひとつとして大ブームとなり、雑誌の人気記事や攻略本の大きな目玉として扱われ、裏技を知っているかどうかがプレイヤーのステイタスにもなっていた。ときにはゲームソフト自体を損傷させるようなものまであり、メーカーが注意喚起を出すケースもあった。
現在ではゲーム以外にも定着し、「知っていると便利な知恵」というような意味で広く用いられている。

えいきゅうぱたーん【永久パターン】

意味:ゲーム内で特定の行動をとることにより、ゲームオーバーを回避して、半永久的にゲームを続けること。
解説:基本的にはゲームシステムの盲点をつき、特定の行動を繰り返すだけで、ゲームを続けられるような状態を意味しており、ステージ制限のないゲームを実力だけでクリアしていく場合は永久パターンにあたらない。
永久パターンはゲーム性をないがしろにするばかりか、アーケードゲームではインカム(売上)にも直結するため、メーカーはデバッグの段階でさまざまな検証を行うほか、ゲーム内に永久パターン防止のシステムを盛り込んで対処した。超強力な敵キャラクターの出現、自キャラクターのパワーダウン、ボスキャラクターの自爆など、その対処法もさまざまである。

おきこいん【置きコイン】

意味:ゲームセンターなどで、ゲーム機のコイン投入口のそばにコインを置くこと。
解説:1990年代半ばの格闘技ゲーム全盛時によく見られた光景で、ゲーム終了後に続けてプレイするために置くのが基本。そこから発展し、後ろに並んでもムダであると周囲にアピールするために置かれるようにもなった。逆にそれを防ぐために予約として置く場合もあり、両者の間でリアル格闘に発展することもままあった。
名称はつけられなかったが、行為自体は1970年代後半のインベーダーゲーム流行時からすでに多く見られた。

かくしこまんど【隠しコマンド】

意味:ゲームの仕様の一部でありながら、取扱説明書などには記載されないコマンド。【裏技】の一種。
解説:もともとはゲーム発売前の検証作業のためにつけられたもので、検証プレイを容易にするため、ステイタスを最大にしたり、ステージを選択できたりするなど、さまざまな操作が可能になる。したがって製品発売時には消去されるのが普通だが、開発者が遊び心でそのまま残したり、単に消去するのを忘れる場合があった。
隠しコマンドを探す楽しみや使う楽しみが注目された1980年代後半には、むしろメーカーが意図的にそれを組み込むことが流行し、ゲーム雑誌での掲載を期待した販売戦略としても活用された。ただし、なかには隠しコマンドがないとクリアできないゲームも出るなど、本末転倒の状況も生み出している。
現在ではプレイに極端な影響を与えるような隠しコマンドは少なくなり、おまけ要素として追加されるものが多い。有名なものに「コナミコマンド」などがある。

けいけんちかせぎ【経験値稼ぎ】

意味:主にロールプレイングゲームにおいて、ストーリーを進行させず、特定の場所を徘徊して経験値を稼ぐこと。経験値上げ、レベル上げとも。
解説:ロールプレイングゲームを遊ぶ場合、ストーリーを先へ先へと進めるプレイヤーと、あらかじめキャラクターのレベルを上げてから先へ進めるプレイヤーに大別されるといわれており、経験値稼ぎはまさに後者のためのプレイ方法である。
経験値を稼いでレベルを上げ、加えてその時点で入手できる最強装備をそろえることで、その後のプレイを楽に進めることが可能になる。ただし、膨大な時間がかかるため、スト−リーがよくわからなくなったりするリスクもあった。
経験値稼ぎ最大の楽しみは、ラスボスとの最終決戦直前から経験値稼ぎを徹底的に行い、レベルやパラメータをカンストしてから倒すというもの(諸説あり)。

16れんしゃ【16連射】

意味:1秒間にボタンを16回押すこと。
解説:1980年代半ばのファミコン時代には、ゲームメーカーに「名人」と呼ばれる人が多く存在した。その実態はゲームの販促活動であり、各社の名人は広報の担当者や開発者だった(ゲーム雑誌に所属する名人もいたが、こちらは編集者やライターで、メーカー同様に自社の雑誌の販促に貢献した)。
その中でもっとも成功した例が、当時のゲームメーカー「ハドソン」に所属していた「高橋名人」である。ハドソンの最新作『スターフォース』というシューティングゲームの販促活動として、高橋名人は全国キャラバンを行い、そこで披露されたのが「16連射」というテクニックだった。
この技で当時の子供のハートをがっちりつかんだ高橋名人の物語はその後映画化もされ、作中ではスイカを16連射で割るシーンもあるほどだった。また、ハドソンからは連射を測定する玩具も発売された。

ななめざし【斜め差し】

意味:ファミリーコンピュータなどのカセット(カートリッジ)タイプのゲームを起動中にずらして斜めに差すこと。半差し、半挿し、半抜きとも。
解説:ゲームカセットを起動中に半分抜いたり、斜めに差した状態で起動することで、ゲーム画面やプログラムに異常を発生させるのが目的。裏技の一種でもあるが、セーブデータの消失や破損だけでなく、ゲームカセットやゲーム本体も破損する可能性も非常に高いため、ゲームメーカーも強く禁止していた。しかし、【裏技】の項でもふれたとおり、ファミコン時代は裏技が大ブームとなり、斜め差しを試す人が続出した。
※ゲームソフトにかぎらず電子機器のカセット類を斜め差しすることは破損の原因となります。機器を使用する際はマニュアルの注意書きをよく読んで、正しく取り扱うようにしましょう。

はいすこあ【ハイスコア】

意味:ゲームの最高得点のこと。
解説:アーケードゲームにおいては、稼働率をあげることがインカム(売上)を大きく左右する。その対策として、プレイヤー同士を競わせて売上アップを図るために設けられたのがゲームのスコアというシステムである。
スコアはプレイ内容に対する評価でもあり、高い評価を得ることがプレイヤーの満足感・達成感にもつながるが、そこへハイスコアを導入することでさらに競争という概念を持ち込んだ。これがゲームの稼働率を上げ、また、ゲームの寿命を長くすることにも貢献した。
1980年代のゲームセンターではハイスコアをめざすファンやマニアが多く集い、ゲームセンターの中には人気ゲームのハイスコア一覧表を店内に掲示する店も少なくなかった。やがてこの人気に注目し、コンピュータ情報誌『マイコンBASICマガジン』が全国のゲームセンターからハイスコアを募って掲載するようになる。ハイスコアは全国規模で競われるようになったほか、アーケードゲーム専門誌、そのものズバリの「ハイスコア」という雑誌も誕生するほどであった。
現在ではゲームも多様化したため、ハイスコアを目的とするゲーム自体は減ってしまっている。

ふっかつのじゅもん

意味:ゲーム『ドラゴンクエスト1』、『ドラゴンクエスト2』において、コンティニュープレイをする際に必要なパスワードのこと。
解説:ファミコン初期にはセーブ機能がなく、前回の続きからプレイする場合、ゲーム内で表示されるパスワードを自分でメモし、それを入力してゲームを始めるシステムが採用された。『ドラゴンクエスト』では、そのパスワードが「ふっかつのじゅもん」と称されたが、ドラクエ人気のおかげでその名称が浸透し、他のゲームのパスワードも「ふっかつのじゅもん」と呼ぶ人が多かった。
なお、当時は手軽なデジカメやスマホもない時代であり、プレイヤーは「ふっかつのじゅもん」を普通にペンなどで書き写すしか方法がなかった。しかし『ドラゴンクエスト2』の「ふっかつのじゅもん」は52文字もあったうえ、当時のテレビは今ほど画像もきれいではなく小さい文字は判別しにくかったため書き間違えする人が続出。ゲームが再開できなくなった、あるいは書き写したメモをなくした等、多くの悲劇を招いた。

ろけてすと【ロケテスト】

意味:開発途上のゲーム(主にアーケードゲーム)をゲームセンター等の店舗で公開するベータテストの一種。ロケーションテスト。
解説:ゲームメーカーが新作ゲームのデバッグ、市場調査、バランス調整などを目的として行い、一般ユーザーからヒアリングを行う場合もある。
通常は期間や店舗を限定し、事前告知もあえて行わない場合ががほとんどである。しかしゲームファンにとっては最新ゲームにいち早く触れる機会であり、プレイできたこと自体がステイタスになっていたこともあり、どこからか情報を入手したゲームマニアが積極的に参加した。
ただ、腕の立つゲームマニアがこぞってプレイすることで、ゲーム難度が誤認され、正式な公開時にはとんでもなく難度の高いゲームになってしまうこともあった。

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