「ISBNコード」ってなに?

紙のお仕事,思わずシェアしたくなる話
2019.10.15

 みなさんは「ISBNコード」という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 言葉を聞いたことがない方でも、本の裏側に「ISBN」から始まる謎の数字が記載されているのは見たことがあるのではないでしょうか。これは一見ランダムな数字の羅列に見えますが、実はきちんと意味を持った数字なのです。
 今回は、ゲームの攻略本やファンブック等の書籍を制作する側として、みなさんに紙の本の重要なパーツである「ISBNコード」についてご紹介いたします。

ISBNコードとは?

 さっそくですが「ISBNコードってそもそも何?」と思われますよね。簡単にいうと、ISBNコードとは、「世界共通で書籍を特定するための番号」のことです。正式名称は「International Standard Book Number」、日本語に訳すと「国際標準図書番号」です。一般的には「ISBNコード」と呼ばれており、書籍の裏表紙に記載されています。
 13桁の数字から成るコードで、1書名に対してひとつずつ付与されます。絶版となった書籍のISBNコードも、永久欠番として二度と使われることはありません。つまり、世界のどこを探しても同じコードを持つ書籍は存在しないということです。「世界で一つ」と思うと、なんだか特別なものに見えてきますね。

 ちなみに、日本ではISBNコード単体ではなく、「日本図書コード」「書籍JANコード」も併せて表記することが一般的です。日本図書コードとはISBNコードにCコード(販売対象、書籍形態、内容を表す)と価格表記を加えたもので、書籍JANコードとは日本図書コードを2段のバーコードで表したものです。
 書店で本を買うとき、レジでこれらのコードを読み取っているのを見たことがあると思いますが、こういった本の流通における情報処理を効率的に進めるため、これらのコードはなくてはならないものとなっています。

 なお、書店に置いてある商品すべてにISBNコードがついているのかというと、実はそうではありません。
 たとえば、雑誌にはISBNコードではなく「雑誌コード」という別のコードが付与されます。これは世界標準のコードではなく、日本で出版された雑 誌を管理するためのもので、あくまで日本国内でのみ通用するものです。
 ひと口に「本」といっても、実はいろいろな種類があり、それぞれ別のルールを持っているのです。

ISBNコードの数字の意味とは?

 さて、一見ランダムに見えるISBNコードですが、ハイフンでつながった5つの数字のブロックによって構成され、それぞれのブロックにはちゃんと意味があります。その意味にしたがって、数字が付与されているのです。各ブロックの意味は次のとおりです。

①接頭記号
 書籍出版業を表しています。978か989のいずれかで、日本は978と決まっています。

②国記号
 書籍を出版する国や地域等を示す番号です。日本は「4」と決まっています。

③出版者記号
 出版者ごとに、「日本図書コード管理センター」から付与される番号です。出版社だけでなく、個人でも取得することができます。

④書名番号
 書名ごとに付与される番号です。これは③とは異なり、各出版者が書名ごとに決める番号です。

⑤チェックデジット
 前12桁の数字に間違いがないかどうかをチェックするための数字です。これより前の12桁の数字を使用した一定のアルゴリズムによって算出されます。

 つまり、日本で出版された書籍であれば、はじめの4桁(①・②に当たる数字)は全て同じであり、出版者が同じであれば③にあたる数字も同じになります。規則性が見えてくると、少しおもしろく感じませんか? お手持ちの書籍の裏側をぜひチェックしてみてください。

何のためのコードなの?

 さて、ISBNコードとは何か、どんな意味を持った数字の並びなのかを説明してきましたが、そもそも何のためにつけられたものなのでしょうか。
 すでに説明したように、書籍に付与されたISBNコードは世界に一つしか存在しないものです。つまり、コードがあることによって、書籍の情報を正確に管理することができ、コードさえわかれば正確に情報を引き出すことができるのです。
 わかりやすい例として、図書館などではISBNコードで蔵書の検索ができます。書名の方が覚えやすいと思われるかもしれませんが、書名は似たようなものがたくさん存在します。キーワード検索をすると大量の書籍がヒットしてしまい、「探したかった本はどれだっけ?」と困ったことはないでしょうか? そんなときもISBNコードさえあれば確実に探し出したかった1冊を見つけ出すことができるので、実はとても便利なものなのです。

おしまいに

 ここまでおおまかではありますが、「ISBNコードとはなにか」を紹介してきました。ただの数字の羅列ではないことがおわかりいただけたでしょうか?
 ISBNコードは、「書籍ごとに持つ世界でたった一つの13桁の数字」なので、間違いがあってはいけません。ですので書籍を制作する際に、出版社が入念にチェックするところの一つでもあるのです。
 本屋で書籍のあらすじをチェックしようと裏表紙を見たときなど、ふと思い出していただけたら幸いです。無意味に見える数字の羅列が、実は本を管理するための知恵と工夫の結晶なのです。

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