前回に引き続き、今回も猛暑の夏だからこそ遊んでほしい当社のボードゲームをご紹介します。
今回は「忍者」をテーマにしたボードゲーム『シノビアーツ Shinobi Arts』(以下『シノビアーツ』)です。これまでにご紹介した『R-rivals アールライバルズ』や『マギアレーナ Magi-Arena』同様、ゲームデザイナーのカナイセイジ氏が制作しています。
『シノビアーツ』のテーマは忍者。プレイヤーは忍者となり、相棒とともにお城へ侵入し、お宝を奪います。ただし、忍者はあなただけではありません。敵方の忍者も同じようにお宝を狙っているのです。
というわけで、基本的システムとしては、プレイヤーが2チームに分かれ、お宝(「貴重品」)を奪い合うというシステム。
もっとも価値の高い「貴重品」を持ち帰れば得点となり、一定の得点を集めれば勝利となります。
忍者ですから、闘う武器はもちろん忍術。「技」と「術」、二種類の属性に大別できる「忍術カード」を使いますが、これだけではありません。
あなたの頼れるパートナー「相棒カード」によって繰り出される「奥義」も駆使して闘うことができます。
『シノビアーツ』をオススメしたい理由はいくつかあるのですが、何といってもポイントは「貴重品」をめぐっての駆け引きでしょう。
それを可能にしているのが、勝敗の判定が個人ではなく、プレイヤーが所属する陣営によって判定されるというルールです。
つまり、自分があまり価値の高くない「貴重品」しか手に入れられなかったとしても、同じ陣営の仲間がとても価値のあるものを持ち帰ってくれば、それで勝利することができるということです。
ここで大事なことがひとつ。実は持ち帰る「貴重品」の価値は、他の忍者が何を持ち帰ったかによって激変するのです。
たとえば「暗号表」という「貴重品」は、それだけではあまり価値が高くないのですが、陣営を問わず他のプレイヤーが「密書」を持っていた場合、もっとも価値のある「貴重品」に変貌するのです。
そこから次のような駆け引きが生まれます。
他の忍者が「密書」を持ち帰ろうとしているという情報を入手できれば、「暗号表」を狙うのが正解ということになります。誰がどの「貴重品」を持ち帰ろうとしているかは刻一刻と変化するため、その情報をどのように得るかが重要になります。
同じ陣営の仲間と情報を共有するには手数がかかるため、どこまで情報を共有するかがポイントといえるでしょう。
そしてもうひとつのキモは、敵陣営のみならず味方陣営も含めた「貴重品」をめぐる駆け引きでしょう。
なんと同じ陣営の仲間を裏切り、「貴重品」を独り占めすることもできるのです。「密書」と「暗号表」を持っているので勝ちだと確信していたところ、「暗号表」をもったプレイヤーに裏切られてしまうこともあります。
仲間を信用しすぎることもデメリットを生むため、緊張感のある駆け引きを楽しむことができるようになっています。
いかがでしたでしょうか。忍術や奥義をいつ使用するのか、貴重な情報をどのように得るのか、その情報をどのように使用するのか。限られた時間と情報がもたらすドラマ性が楽しめる、それが『シノビアーツ』です。
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